武装色の覇気使いが存在するのに、なぜ自然系悪魔の実の能力者たちは攻撃を躱そうとしないのか?

悪魔の実の能力(特に自然系悪魔の実の能力)はどのように発動するのか? では、悪魔の実の能力の発動条件には脊椎動物が持つ反射のような能力が備わっており、そう考えると作中の描写に納得ができると説明しました。
しかし、覇気(特に武装色の覇気)という新能力が登場し、反射の能力だけでは説明のつかない点が多数出てきました。
このことは、今まで実態を捉えることが不可能であった自然系悪魔の実の能力者に対し、武装色の覇気を使えば実態を捉えられるという、新たな能力説明が登場したことに由来します。
そして、このような能力があったにもかかわらず、作中自然系悪魔の実の能力者たちが敵の攻撃に対し過度に余裕を持ち、かわす気すらないことは大きな矛盾です。

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画像引用:ONE PIECE 単行本58巻

作中における自然系悪魔の実の能力者たちの攻撃に対する余裕綽々な態度では、万が一相手が武装色の覇気をまとった攻撃をしてきた場合、大きなダメージを受けてしまいます。
そんな可能性があるにもかかわらず、なぜ自然系悪魔の実の能力者たちは相手の攻撃に対し余裕な態度をとり続け、更にはなぜ相手の攻撃をかわそうともしないのでしょうか?
今回は、この疑問について考えていきたいと思います。

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まず、この問題を考える上で、いくつかの仮説を考えたので順を追って説明していきたいと思います。

仮説1

『自然系悪魔の実の能力者が、グランドライン前半の海にいるルーキーに覇気を使える者などいないとタカをくくっていた。』

さすがにこんな不確定な情報だけで、自然系悪魔の実の能力者たちのあそこまで余裕な態度は説明できないでしょう。
エースなどは、黒ひげ海賊団のオーガーの銃撃を全くかわす気もなく受け流しています。
この攻撃は銃弾なので、万が一攻撃を受けていたらただでは済みません
しかも黒ひげが仲間にしたぐらいですから、かなりの実力者であることは明白で、武装色の覇気を使える可能性も考えなければいけないにもかかわらず、エースはまったく銃弾をかわす気がありませんでした。
更に、新世界の海賊や全世界から集められた強者の海兵が多数いる状況の中でも、クロコダイルは余裕を持って相手の攻撃を受け流し、挙げ句の果てには、覇気が使えることが間違いないドフラミンゴに首を切られてしまっています。
黄猿に関しても、シャボンディ諸島の戦いで億超えルーキーに対し余裕をかましすぎです。(ブルックには剣で突かれまくっていました)
もしあの中に1人でも覇気使いがいたら、やられていたかもしれません。
< 覇気を使える人間などいないとタカをくくっていたというこの仮説に対し、これらの行動はいくらなんでも不自然すぎ、どう考えても自然系悪魔の実の能力者は、もっと確実に攻撃をかわす必要がないと感じているように思えます。 ましてや、人は99%安全だと思っても1%でも死を伴うような危険があれば恐怖を感じるわけですから、自然系悪魔の実の能力者たちが勝手な推測だけを理由に攻撃をかわしていないとは到底思えません。

仮説2

『自然系悪魔の実の能力者が見聞色の覇気を使って、相手が覇気を使えない(使っていない)ことを見抜いていた。』
『または、相手が武装色の覇気を使っていることも見聞色の覇気で見抜き、その場合は自分の意思で体に穴を開けるなどして攻撃をかわしている。』

これはありえるかもしれません。
スモーカーは海軍本部の大佐(当時)なので、覇気が扱えた可能性もあります。
クロコダイルは、アラバスタの地下神殿でロビンが嘘をついていることを見抜いていたので、見聞色の覇気を使えるのかもしれません。
白ひげ海賊団の隊長であるエースも、もちろん覇気の存在は知っているはずで、見聞色の覇気も習得している可能性はかなり高いです。
海軍大将の黄猿も、当然見聞色の覇気を使えるはずです。
また、見聞色の覇気が使えなそうなカリブーは、逆に攻撃を喰らっていました。

ただこの仮説では、見聞色の覇気(心綱)が使えることが明確なエネルが、ルフィに自身の攻撃が効いていないことに気づかず、なおかつルフィからの攻撃をまともにもらってしまっていることが不自然です。
見聞色の覇気で相手の心が完全に読めるのなら、エネルはルフィが雷の攻撃をまともに受けているにもかかわらずダメージを受けていないことに気づいてもよさそうなものです。(空島に絶縁体の知識がなかったので油断していた可能性もありますが・・・)
その後、見聞色の覇気(心綱)を使い攻撃をかわし始めましたが、見聞色の覇気を使っても相手の心が100%完全に読めないのなら、自然系悪魔の実の能力者たちがとる攻撃を受け流す際の過度な余裕に説明がつきません。
なぜなら、相手が覇気を使えないフリをして、油断を誘って一刺しみたいな攻撃をしてくる可能もあるわけで、そんな攻撃に対し余裕な態度をとるこなどありえないはずです。

つまり、作中相手の攻撃に対し自然系悪魔の実の能力者がとる態度は、100%完全に相手の攻撃を受け流せるという強い確信がなければとれない行動なのです。
しかしながら、エネルの例のように見聞色の覇気でも相手の心が完全に読めないであれば、自然系悪魔の実の能力者たちは何を根拠に攻撃をかわさなくていいと判断しているか分からなくなってしまいます。

※そもそも武装色の覇気の存在など知らず、絶対に攻撃を受け流すことができると確信していればそれはそれでありなのですが、自然系悪魔の実の能力者たちはほとんど覇気の存在を知っているようなメンバーなので、これは絶対にないと思われます。

仮説3

『悪魔の実に意思がある。』

自然系悪魔の実の能力者が、攻撃を反射的に受け流していると見受けられる現象に、悪魔の実の意思が働いているのかもしれません。
悪魔の実は、そもそもなぜ“悪魔”の実なのかという疑問は物語が始まった当初からあり、悪魔の実には元となる悪魔の意思が存在するのかもしれません。
しかしこれは仮説の仮説に過ぎず、ここで深く考えるべきことでもないのでここまでとします。

以上が私の考えた仮説です。

正直、自然系悪魔の実の能力と武装色に関する矛盾に整合性をつけるのは、かなり難しい作業です。
個人的には仮説2をベースに仮説1的な要素も多少加味しながら、ひょっとしたら仮説3的な謎があるかもしれないぐらいな感覚でいます。

仮説2はエネルが絶縁体の存在を知らず油断していたと考えれば、それなりに整合性がとれていると思います。
当時のスモーカーにそこまで完璧な見聞色の覇気を使えたかは疑問ですが、あそこはまだグランドラインにすら入っていない場所なので、仮説1の方でも説明がつくと思います。

そもそもこの問題に対し作者が何も考えていないという可能性もあるかもしれないですが・・・

※当記事は2013年12月9日に書いたものを再編集したものです。